実験圃場3号

神経科学とEvo-Devo、SF小説に興味があるので、それらについて何か書く。

〔総説の紹介〕「神経発生の謎を理論的なモデルで解く」(2/?)|神経管形成の巻

 レビューのレビュー第2回。注意書きは初回の投稿を見てほしい。

 例によって要点をまとめると、

  • 神経管形成って何よ、の説明。
  • シグナリングの程度問題として記述すると、脊椎動物と無脊椎動物の神経発生が「見た目より似てる」らしいことが明らかに。
  • 神経管形成の3Dモデリングも大事なところで、ここでもモデルの強みが活かされてる。

 これじゃなんのことかわからないので、本文を読みましょう。

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〔総説の紹介〕「神経発生の謎を理論的なモデルで解く」(1/?)│モデリングをやると、どんないいことがあるのか? の巻

 Using theoretical models to analyse neural development|Arjen van Ooyen|Nat Rev Neurosci. |2011 の紹介をやっていく。翻訳ではなくて紹介だし、ほとんどが僕の主観なので、あくまで読み物として楽しんでもらえればと思う。なお事実についての誤認があれば修正するし、万が一怒られた場合さっさと消す。

 ここで紹介する内容を短くまとめると、

  • 神経発生の問題には、高次構造としての神経回路網と、その基盤となる低次のメカニズムの連携がうまくないというのがある。モデルは各レベルでの検証に役立つし、ひょっとするとそれらの統合をやってのけるかもしれない。
  • 実験がモデルを強くし、強いモデルは実験に役立つ。両者は噛み合って真価を発揮する。
  • この総説では、モデルがうまくいった色々な例をつまみ食いする。そして将来の課題についても考える。

 という感じになる。こう書くとまあ大したことは言っていないようにも見えるが、興味がある向きは続きをどうぞ。

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